を考えている方へ。もし今のキャッシングの借り換えができれば、金利・返済で大きなメリットがあります。
しかし、実際にカードローンの借り換えをする場合、すんなりとできる場合とそうでない場合があります。
このページでは、カードローンの借り換えについて、次の内容を解説します。
- メリット・デメリット
- 審査に関すること
- 注意する点
元都市銀行に勤務していた筆者が、最適なカードローンの借り換えができる方法を解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
約10年間関西の銀行でリテール営業をメインとして預金・カードローンの受付・審査等を担当をしていました。経験者であるからこそわかるローンに関する知識を読者の方の「知りたい情報」に役立てることができれば嬉しいと思っています。中立的な立場で親身なアドバイスを心がけています。
カードローンの借り換えとは?デメリットはあるのか?
カードローンの借り換えとは、現在使っている1契約のカードローンから、別のカードローンに乗り換えることを言います。
よく似た言葉で「おまとめ」と言う言葉がありますが、これは複数契約のカードローンをひとつにまとめること指します。
カードローンの借り換えで得られるメリットは?
借り換えで求める最大のメリットは、次のとおりです。
- 金利の低減
- 毎月の返済額を下げる
金融業者はそれぞれ異なった金利を設定していますので、たとえ1%でも金利が低くなると、毎月の返済額や総返済額の面で大きく変わってきます。
また、毎月の返済額を下げることができれば、生活費への負担を軽減できるでしょう。
デメリットはないのか?
しかし、借り換えをすることで、デメリットが生じるパターンもあります。それは、毎月の返済額を下げた場合です。
借り換えを行い返済計画を1から考える時、毎月の返済額を下げると、完済までの期間が長くなる可能性があります。
毎月の返済負担は軽減できますが、利息は日割計算ですので上昇していきます。適用金利が低くなれば、それだけで毎月の返済額は抑えられるます。
しかし、元金の部分の毎月の返済額を下げ過ぎると、支払期間が長くなってしまい、総返済額は借り換え前より最終的には大きくなってしまう場合もあります。
借り換えを検討する際は、しっかりと金利や支払期間を確認する必要があります。
確実にメリットを発生させる考え方と注意する点
借り換えでメリットを発生させるためには、まず現在契約しているカードローンの適用金利より低い金利のカードローンを選ぶことです。
例えば、借入先が消費者金融カードローンの場合は、上限金利は18%ですが、銀行カードローンでは高くても14.6%となっておりますので、借り換えすることでメリットが生まれます。
また、低金利だけに注目するのではなく、支払期間もとても大切であり、借り換え前のカードローンと同じ支払期間であることが重要です。
借り換えの手順としては次のようになります。
- ①消費者金融から年利18%で100万円借りている
- ②銀行カードローンから新規で年利14%で借りる
- ③銀行から借りた100万円で、消費者金融のカードローンを一括返済する
- ④年利14%の銀行カードローンの返済をしていく
カードローンの借り換えの基本スタイルは、現在の金利よりも低金利の金融業者にお金を借りて、一括返済するという流れで行われます。
カードローン借り換え時の金利に関するポイント
実際に金利15%のカードローンから、金利12.5%のカードローンに乗り換えた場合です。
借入額100万円で、金利15%の場合は、
100万円×15%=15万円になり年間で15万円の利息が発生します。
一方、金利12.5%の場合は、
100万円×12.5%=12万5千円となり、金利面では年間で2万5千円の差額が出てきます。
150万円のカードローンの借り換えがしたい方へのアドバイス
ここでは実際に150万円のカードローン契約を低金利に乗り換えた場合をシミュレーションしていきます。
金利は、年単位で表記されますが利息は、日割りで発生するため以下の計算式で算出できます。
- ●借り換え前
- 借入金額:150万円
- 金利18%
- 借入期間:180日
- 150万×18%×180日÷365日=133,150円
- ●借り換え後
- 借入金額:150万
- 金利14%
- 借入期間:180日
- 150万円×14%×180日÷365日=103,561円
利息額に29,589円の差が出ました。
より長い年月をかけて返済する場合、利息額の差はさらに広がりますので、借り換えするポイントは早い時期に行えばおこなうほど、その効果を得られます。
150万・200万・300万円程度の高額をまとめるには総量規制がポイント
150万・200万・300万円といった高額な借り換えをおこなう場合は、注意しておく点があります。
総量規制との関係
アコムやレイクのような消費者金融のカードローンのキャッシングの場合、「年収の3分の1以上の貸し付けはできない」と法律で定められています。
もしあなたが今借りているカードローンの金額が年収の3分の1かそれ以上あるなら、借り換えの審査通過が難しくなる可能性が大きいです。
すでに借入枠がない場合
実はおまとめや借り換えローンの場合、審査で見られる点として、あとどのくらい借り入れができる枠があるのか?というところを見られます。
銀行の場合は?
銀行に関しては、総量規制の法律の適用は受けないのですが、(消費者金融は貸金業法、銀行は銀行法があり別扱いとなる)今の個人向け無担保・無保証の銀行カードローンの場合も、年収の3分の1以上の貸し付けを行わないようにしています。
イオン銀行や仙台銀行、りそな銀行、みずほ銀行などの会社で借り換えローンができるかどうか?の取材のお話しを聞いたことがありますが、高額での借り換えローンの審査通過率は極端に低いと聞いています。
したがって、銀行でも高額のおまとめローン・借り換えローンの審査では通過率が低いのです。
※借り換えローンの審査の内容についてはこのあとにさらに詳しく解説しています。
対処法としては?
とにかく、今の借金を頑張って減らすことです。年収に対して、少なくとも3分の1以下まで減らしていくことです。
最終手段は債務整理
あとは最後の最後の手段として、任意整理や債務整理といった方法を選択することです。
通常の時の審査方法と比較。同じ?違う?
カードローンの借り換え時の通常の審査とは違う?同じ?通るための条件はあるのか?について解説します。
借り換え時の審査は、通常の新規申し込みと同様のローン審査になります。ただし、通常の新規申し込みよりも審査通過は厳しくなる傾向があります。
1社→1社の借り換えで、借金が10万~50万円程度なら審査通過ができる可能性は通常と変わりないのですが、複数の会社からの高額の借り換えの場合は、審査通過率はかなり低くなります。
私が元銀行で融資審査を担当していた頃、借り換え審査においては年収を重視していました。
なぜならすでに他社借入残高があるので、(あるいは実際に借りてなくての、貸付限度額がすでに他社カードローンで持っている場合も)融資枠を大きくすることになります。
ですので、高い返済能力(つまり年収の金額の3分の1までで貸付枠が収まるか?)を求めることになります。
新規申し込みよりも、年収はとても大切な項目になります。さらに、新規申し込みより、審査基準も上がります。
借り換えの審査ですが、年収以外でのチェックはここを見ています。
勤続年数
勤続年数は収入の安定度を判断する重要な要素となりますので、最低でも3年は経ってから申し込みをすると良いでしょう。
借入件数
4社以上あると、返済に困っていると判断され審査通過が難しくなりますので、3社までに抑える必要はあります。借り換え審査の場合、融資枠が上乗せになるので、大きくなります。
過去の延滞
過去の返済状況も重視されますので、コンスタントに延滞なく返済している人は信用度が上がります。また、ローン審査に通らない事例もあります。
借り換え審査の場合、融資枠が上乗せになるので、大きくなります。
- 年収の3分の1以上、他社借入・貸付限度額がある場合
- 返済負担率(年間返済額÷年収×100)が35%以上
- 過去2年以内で延滞を繰り返している
上記のように、借り入れが多すぎたり、債務整理などの金融事故の記録が残っている場合もローン審査には通りません。
カードローンの借り換えはどの会社で申し込みをすればいいのか?
カードローンの借り換えを消費者金融同士で考えた時のメリットってあるのか?については、消費者金融同士の借り換えはあまりメリットはありません。
消費者金融で100万円未満で借入したときの金利は18%です。これはどの会社もほぼ同じ金利です。
プロミスは上限金利が年率17.8%なので若干金利は低いですが、その他のアコム、アイフル、SMBCモビット、レイクは金利年率が18%なので、借り換えをしても金利は下がりません。
ただし、特別な方法もあります。
しいていえば、借り換えを消費者金融同士で考えた時実際にどこがいいのか?
上記の大手消費者金融の中には、新規契約時に無利息サービスを提供しているところもありますので、借り換えをして、このサービスを利用できれば、最初の1ヵ月~2ヵ月程度は無利息で借りることが可能です。
消費者金融同士の借り換えでメリットがあるのは、この無利息サービスを狙った借り換えとなります。その他に消費者金融同士の借り換えのおすすめとしての会社をご紹介します。
小規模貸金業のフタバ
フタバの利点は、次のとおりです。
- 金利が若干低い
- 毎月の返済額が少ない
例として、大手消費者金融のアコムと、中小消費者金融のフタバに借り換えした場合を比較してみます。
フタバの上限金利は年率19.945%、アコムの金利はは年率18%で若干金利がアコムの方が低いです。
毎月の最低返済額は大きな差があります。
アコムの金利を他社と比較した詳しい解説を参考にしてみてください↓
借入金額ごとの毎月の最低返済額
借入金額 | フタバ | アコム |
---|---|---|
10万円 | 2,300円 | 3,000円 |
20万円 | 4,600円 | 6,000円 |
30万円 | 6,900円 | 9,000円 |
40万円 | 9,200円 | 12,000円 |
50万円 | 11,500円 | 15,000円 |
毎月の返済額負担はフタバの方が軽くなります。
ただし、毎月の返済額が低ければ、生活を圧迫するようなことはないのですが、支払期間が長くなり結果的に多くの利息を支払うことは知っておく必要があります。
アコムの返済額が可能なら、フタバより支払期間も長期化せず、最終的な利息負担はメリットがあります。
借入限度枠はアコムの方が高い
ただし、フタバの貸付限度額の上限は50万円です。アコムの場合は800万円まであります。
融資審査スピードはアコム
借り換えを急ぐのであればアコムです。審査時間は最短で20分で、即日振込で当日融資も可能です。業界TOP3の早さです。
アコムの審査内容についてはこちらのページで解説しています↓
返済方法について
フタバの返済方法は振込しか対応しておらず、毎月の振込手数料を負担しなければなりません。
しかしアコムやレイクの場合なら、手数料なしで、口座引落返済をすることが可能です。
したがって、借り換えをするなら毎月の返済手数料を抑えることができるメリットがあるアコムやレイクがおすすめと言えます。
無利息期間で比較
さらにレイクに借り換えをした場合の利点ですが、金利面では年率18.0%ととなり他社消費者金融と比べて差はありません。
しかし、レイクには初めての方限定で、60日間の全額無利息期間サービスがあります。
60日間利息0円の条件
- 対象の方:当行で初めてご契約いただいた方
- 無利息開始日:ご契約日の翌日から開始
- 無利息期間中の返済日:あり
- ご契約額:1万円~200万円
※Webで申込いただいた方は60日間無利息、それ以外では30日間無利息となります。※180日間無利息もありますが、こちらは5万円までです。
60日間と180日間どちらの無利息がお得かを計算してみました。
- 5万円 10万円20万円 30万円
- 1回 どちらでもOK 60日 60日 60日
- 3回 180日 180日 60日60日
- 6回 180日 180日 60日60日
- 12回 180日 180日60日60日
- 24回 (12回で完済)60日60日
例として、ライフティからレイクに借り換えした場合のメリットを上げてみます。
ライフティからレイクに借り換えした場合も、レイクの初回無利息期間サービスを利用できるのでその間は利息の支払いを抑えられます。
また、ライフティは提携ATMから借入や返済ができますが、毎回手数料が発生し借入期間が長いと大きな支出につながってきます。
レイクは借入・返済ともに手数料無料で利用できますので大きなメリットにもなります。
レイクの無利息サービスについての詳しい解説は、こちらのページを参考にしてください↓
カードローンの借り換えを消費者金融から銀行にしたいときの解説
消費者金融から銀行に借り換えしたいときは、メガバンクよりも地方銀行のほうが審査に通りやすい傾向にあります。近年、メガバンクは多重債務者への貸付を制限している状況にあり審査が大変厳しくなっています。
私が銀行員(都市銀行)だったころも、借り換え希望でメガバンクから断られた人達が多く相談に来ていましたので、借り換え専用ローンなどがある都市銀行や地方銀行や信用金庫、ろうきんといった会社の方がおすすめです。
また、消費者金融と銀行の発生利息の違いをまとめてみました。
1ヵ月あたりの発生利息
借入額50万円の事例
- 契約金利 1ヵ月あたりの発生利息
- 消費者金融 18.0% 7,397円
- 銀行 14.0% 5,753円
このように1ヵ月あたりで1,644円の差が出てきます。
銀行に借り換えすることで最終的に支払う利息合計が大きく軽減できます。支払期間や総返済額もメリットがあるので、選択の余地は高いと言えます。
ネット申し込みが簡単にできる銀行カードローン
銀行系カードローン会社で借り換えを考えるなら、メガバンク以外の銀行がおすすめです。
- ちばぎん(千葉銀行)カードローン
- ひめぎん(愛媛銀行)カードローン
- スルガ銀行カードローン
- 栃木銀行カードローン
- 横浜銀行カードローン
ただし、地方銀行の場合、利用条件に「住まいの地域性」が限られている場合が多くあります。(本店・支店のある地域のみ)全国版の利用条件となるのは「メガバンク・ネット銀行」です。
メガバンク・ネット系の銀行
- 楽天銀行スーパーローン
- 三菱UFJ銀行バンクイック
- 三井住友銀行カードローン
- みずほ銀行カードローン
大手の銀行は人気・使い勝手とも優秀な評価ができます。
ここまでの解説を参考にしていただき、カードローンの金利の見直しを検討されることをおすすめします。
目的別ローンに借り換えれば金利は大幅に下がる
カードローンは基本的に「資金使途自由」です。したがって金利は割高な傾向があります。
しかし、「目的の決まったローン」を選んだ場合は、同じお金を借りるサービスでも、金利が低くなることがあります。
例えば次のようなローンです。
- マイカーローン
- 教育ローン
- リフォームローン
このように、「お金を使う目的が決まっているローン」は、担保となるものがあったり、生活の上で援助的な役割があるといった理由で、比較的金利が抑えられています。
カードローンでお金を借りている方で、目的別ローンにあてはまる融資を受けたい場合は、借り換えをおすすめします。
「目的のある融資」にはどのような種類があるのかについては、こちらに詳しく解説がありますので、参考にしてみてください。↓
個人事業主・法人ならファクタリングに乗り換える
あなたが法人や個人事業を営んでいるなら、カードローンの借入金を返済したいときにファクタリングを利用する方法もあります。
ファクタリングは、請求書を売却して即日現金化する方法です。この方法を使えば、借り換えをせず借入金を返済できます。
ファクタリングにも審査はありますが、カードローンの審査と違いハードルは低くなっています。
カードローンの借り換えについてよくある質問と回答FAQ
今の借り入れより金利が低くなる、件数を減らす(一本化)、毎月の返済額を減らすといったメリットがあります。※詳しくはこちら
会社によって返済のみとなり追加融資はできなくなる、毎月の返済額を減らすことで返済期間が長くなると、最終的な利息が増えるといったことが挙げられます。
あります。総量規制の法律により年収の3分の1以上を大きく上回っている借り入れをしているときは、審査に通らないことがあります。(ただし救済処置としての借り換え・おまとめローン場合は審査に通る場合もあります。)※詳しくはこちらのページ